いつも本ブログをご購読いただき誠にありがとうございます。
何人かの読者の方々から、普段のプロボノ業務についてどのようなことが行われているのか
知りたいというお声をいただきまして、今回からプロボノのご相談内容とその回答について
ここに記していきたいと思います。
※もちろん、ご相談者様にご了承いただいた相談内容のみに限ります。
ご相談内容について
パークハウス名古屋とグランドメゾン大須ザタワーの二つ物件のどちらが良いかとても悩んでいます。
第三者からの中立的なアドバイスがいただきたくご相談をお願いしたく存じます。
グランドメゾン大須ザ・タワー
検討住戸:Ｊタイプ 64m2 2LDK
価格: 5000万円台
パークハウス名古屋
検討住戸:2LDK 62m2
価格:5800万円
家族構成：ファミリー
ご相談まことにありがとうございます。
どちらも主要駅徒歩圏に位置する大手の魅力的なマンションです。
ご相談者様はまずどのような不動産をご検討いただいていたのでしょうか。
居住用もしくは将来を見据えて住替え前提等、用途によって不動産の選び方の基準なども変わってきます。まずはどのようなものを求めているか用途別にお話を進めてみましょう。
前提として
当たり前のお話になりますが、居住用は偏に「住環境」です。
一口に住環境と言っても様々な環境がそこにはあります。
- 日々の買い物が充実している買い物環境
- 緑の豊富な自然環境
- お子様の学校や保育環境が整っている子育て環境
- 治安
- お友達やママ友などのコミュニティ
どれを求めるかにより、場所の選定も変わってきます。
また、住替え前提となりますとやはり資産性が必須となります。
立地で言えば、駅近であることや大規模であること、欲を言えば大手のマンションであること、そのエリアのランドマークもしくはそのでデベロッパーのその年のメインプロジェクトであったり、再開発エリア内なども資産性への影響はあると考えられます。
居住用を求めて当然ご検討されるのが大前提かと思われますが、以前本業の業務の中で新築マンションを購入して新築に住み続ける人の割合を検証した（実際に周辺のマンションにお住いの方に１件１件聞き取りをしました。）ところ、新築でマンションを購入して同マンションに20年以上住み続ける人の割合は10％にも満たなかったです。
※多少マンションにより差異はありますが。
居住用前提でご検討いただいたとしても家族構成が変わられたり、お子様の進学やご主人様の転勤により住み替えが生じるケースが多いということもございます。
そのため、居住性が大前提ではありますが「出口戦略」を考えた不動産選びをしていただけると将来的にも不安は少なくお住み続けていただけるのではないでしょうか。
新築中古の違い
購入時の支払い額
では、さっそく物件比較にまいります。
広さ・築年数に関してはほぼ差がないため、まずは新築と中古ご検討いただく際のお支払いの違いからお伝えさせていただきます。
まず新築物件購入時にローンを組まれて購入される方は物件金額にもよりますが
概ね200万円から250万円位の諸費用が掛かります。
内訳としては次の通りです。新築時管理組合に納めるものとして
- 管理準備金
- 修繕積立基金
一括払いで概ね100万円ほどが掛かります。
そのほか（諸費用新築・中古共通となります）
- ローンを組む際の保証料・手数料
- 登記費用
- 収入印紙代（最近は電子契約で節約できるようになりました）
- 火災保険料（専有部）
上記の合計額で約100万円～150万円で計200～250万円となります。
また中古については新築と違うのは
「仲介手数料」です。
物件金額にもよりますが【物件金額の3% + 60,000円×消費税】が相場です。
5,000万円の物件の場合
5,000万円×3％+60,000円+消費税＝1,716,000円が手数料となります。
住宅ローン控除額
さらに引渡し時期によって受けられる住宅ローン控除額も変わってまいります。
引き渡し時期が先の物件については時期によっても多少変わってきますのでこの辺は注意が必要です。
物件比較（概要）
では物件の比較に戻って参りますが、
多分に私見も入れてのお伝えとなりますが、個人的には立地は「ザ・パークハウス名古屋」に
建物（専有部）としては「グランドメゾン大須ザ・タワー」に分があると考えております。
やはりザ・パークハウス名古屋(ノリタケの森)は名古屋駅徒歩圏という立地が圧倒的に強く、イオンも隣接され今後リニアができた際にはリニア新幹線用の出入口も本物件の少し近くに設けられますので、名古屋駅までの表記上の駅距離も近くなってくるという資産性で検討した際には現状ここより将来性の高い物件というのが名古屋市内には他に考えられないと言うレベルの物件です。
また三菱地所さんと野村不動産さんそして、ノリタケさん（+イオンさん）の大手同士が満を持して供給した物件であり、大規模で共用施設も充実しており自走式駐車場も完備。
非常に魅力的な物件だと考えております。
ちなみに規模別のリセールバリューは下記のとおりです。
一方「グランドメゾン大須ザ・タワー」についても名古屋市内で1番大きい商店街である大須商店街から1本入ったところに位置するデザイン性にも凝った非常に魅力的な物件です。
こちらの物件については仕様のグレードが非常に高く、携帯1つでお部屋内の状況や駐車場の出庫予約、お風呂のお湯張りや床暖房の操作。また天井カセットエアコンの操作も可能となっている非常に高い仕様の物件です。他にも細かなところを比較すると、設備仕様のグレードはノリタケの森よりも非常に高いクオリティーのマンションとなっております。
例えばキッチンのカウンタートップが御影石を採用されてるのはもちろんですが、キッチンキャビネットの側面に関しましても天然の御影石を採用しております。
また水道はグローエ社製の浄水器一体型水栓を使用していたり、パウダールームのカウンタートップについても御影石を採用しております。
また細かなところではありますが三面鏡したの通常チャイルドミラーがある部分に関しても御影石貼りとなっております。そしてパウダールームの水栓もグローエ社製品です。
またバスルームはお掃除浴槽と床ワイパー洗浄が搭載されておりお風呂洗いはボタン1つで浴槽の中も、浴室の床も簡単にお掃除ができる仕様でございます。
専有部の仕様については圧倒的にグランドメゾン大須ザ・タワーに軍配が上がるのではないかと思います。
間取について
左がザ・パークハウス名古屋、右がグランドメゾン大須ザ・タワーの間取図です。それぞれの気になる箇所をチェックいたしました。
前述したように内装の仕様設備については完全にグランドメゾン大須ザ・タワーの方が上です。
部屋の形はどうでしょうか。
まずザ・パークハウス名古屋についてはナロースパンという点です。間口が狭いため、リビング横の洋室については、ベッドなどを設置すると移動できる範囲に制限が出てしまうかもしれません。
グランドメゾン大須ザ・タワーについてはまずは部屋の形です。特にリビングダイニングは整形でなく少し使いつらい形のように思われます。また青い色の付いた範囲は下がり天井となっており天井高さ2,100mmになっております。こちらも完成してみないと一概には言えませんが、多少の圧迫感を感じられることもあるのではないでしょうか。
また、グランドメゾンの赤丸の箇所２点ですが、１点目はバルコニーです。北のみに物干し台があるので恐らくお洗濯ものを干す際には、浴室暖房乾燥機もしくはこの北面バルコニーとなりますので、室外に干す場合は季節が限られる可能性がございます。
また、２点目の赤丸はエアコンについてです。収納上に設置されるため、収納内の天井高も制限がかけられるのではないでしょうか。
※そのほかの間取図の見方のポイントについては下記のブログも参考にしてみてください。
周辺環境について
では周辺環境はどうでしょうか。
【お買い物について】
ノリタケの森はお隣にイオンモールが、グランドメゾンについてはすぐお隣に大須商店街がございますので特段大きな差は無いかと思っております。
【子育て環境について】
現場小中学校の学の人気度合いについてもそこまで大きく差はありません。
ですが往々にして考えられるのは再開発エリアの学力向上についてです。
再開発が行われますと不動産の価格は一般的に上昇基調にあります。
不動産価格が上昇してくると当然その不動産を購入される方（住民）の層が変わってきます。
特に大規模再開発の場合は上昇した価格で不動産を買われる方の層が一斉に複数世帯引っ越してきますので、学習塾や英才教育などを受けさせられるような収入の層の方のお引っ越しなどで学力に変化が見られることが多いです。
そのためノリタケの森の小中学校については今後人気や学力の度合いについて大きな変化があるのではないかと考えられます。
所見
私がもし個人で検討するのであれば、ザパークハウス名古屋が良いのではないかと思っておりましたので、ちょっと意見が偏ってしまっていたかもしれません。
上記以外にも当然、ご相談者様の勤務先やご実家への距離、今まで培ってきたコミュニティーなど様々な要素が絡んでの住宅購入となりますので、あくまで私が今挙げたのは一例にすぎません。
ですが、こういった点も考慮に入れて不動産選びをされてみてはいかがでしょうか。
このたびはご相談いただき誠にありがとうございました。
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