【プロボノ日記13】何年住むと元がとれる?~居住年数と資産性~他(愛知県知立市)

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ステキな生活はステキな住まいから。どうもスムハジメです。

ようやく退職の手続きが終わり、現在有給消化中、そして起業準備を絶賛行っております。今回は引っ越しも伴うのでかなり慌ただしくしておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回の相談は「何年住むと資産性として悪くないのか」について回答していきます。
将来的に売り抜ける前提で住まいを購入された方、される方は一度は必ず通る道ではないでしょうか。私も結構案内するときに気にしたりしておりました(笑)

※以前に執筆した物件比較での資産性の記事がコチラ

まずはさっそくいつものご相談者からの相談からです。

相談内容

スムハジメさん

ツイッター、ブログ更新いつも楽しみにしてます。
この度は独立起業おめでとうございます。私はもうマンション契約してしまったので、おそらく当面お世話になることはできないのが残念です。
(もっと早く知ってれば、契約前に相談したかったです)

今回相談したいのは、春に引き渡しとなるバンベール知立ザ・マークについてです。

今も隣市に住んでおり、ある程度土地勘あるのと予算内かつ以下の理由で決めました(ほかに検討したのはプラウド大府)
①勤務地に近い
②特急停車駅に近い
③自走式立体駐車場

質問したいのは、どのくらい住めば残債割れを避けれるかです。
再開発完了が23年→28年へと遅延しまくりですが、順次高架化でようやくあかずの踏切が解消される予定です。とはいえ、これで地価など資産性がそう変わるとも思えないです(プラスはプラスなんでしょうが)

転勤の可能性もあり、場合によっては売却する可能性もあるため、残債割れ回避となる目安時期(5年目以降など)を知っておきたく、プロの見立てを教えていただきたく。

なお中層階で物件価格:3,***万は全額古ローンで変動金利0.5%(定額式)の予定です。

ご相談者様より

物件自体の資産性はそもそも悪くない

ようやくお返事ができました。大変お待たせいたしました。また、Twitterやブログもご覧いただきありがとうございます。そんな風に仰っていただけて本当に嬉しく思います。このブログ作成の励みになっております。

さて、今回のご相談いただいているバンベール知立のような特殊な事情の物件は私自身、始めて取扱います。
※敷地内一部借地権のマンションというのは実は10年以上業界に浸かっておりましたが、始めて拝見いたしました。

ですので、将来のことを含めあくまでも予測、見立てでのご回答になることご了承ください。

早速ですが本物件は個人的に資産性の観点から見ても悪くないのではないかと考えております。
その理由は大きく3つです。

再開発がある

やはり公式HPにも記載があるとおり、本物件の最寄り駅「知立」駅には再開発があります。

特に知立の再開発については駅周りの開発から、開かずの踏切を立体交差にする計画まで含めて「100年に一度のまちづくり」と銘を打って、知立市が進めているプロジェクトですので、知立駅単体で目を向けますと結構なインパクトがある再開発ではないかと考えております。

その再開発からくる、地価向上の恩恵を期待できるのではないでしょうか。

人口の増加

国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口」のデータでも出ておりますが

愛知県知立市 - 市町村別の5歳年齢階級別人口の推移

今の少子高齢化社会の日本の中で、愛知県知立市は数少ない人口増加地域として推定されております。
2015年時点の人口が70,501人に対して、

2045年時点の人口推定が71,942人102%の増加地域です。

※国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口」より引用


当然、人口が増える地域はそれだけニーズがあります。
その中でも本物件は南向きで線路は近いものの前建不安なし、かつ子育て世代にはウケのいい大規模で新しく開園する予定の堀切公園も非常に近く、人口増加した際にミクロでもマクロでもニーズのある立地と言えるのではないでしょうか。

供給の少なさ

上記に加えて、人口増加傾向にある地域ながら知立駅付近は供給が非常に少ないです。
現在も「知立駅最寄り、築年数・徒歩分数問わず」でスーモ検索しても一番新しくて4年前の物件です。
毎年、供給が尽きることのない名古屋市や長久手駅などと比較しても供給が圧倒的に少ないため
需要>供給という形式はしばらく変わらないのではないでしょうか。

以上の内容により、将来性は悪くないと判断しております。

売り時はいつなのか

さて、本題の何年ごろが損益分岐点なのかという点において以下に記します。
正直に答えますと、「未来のことなので断定的なことは言えません」が正しいのですが今、考えられうる売り時の時期としては2028〜2045年くらいではないでしょうか。

その理由を下記に記します。

居住期間が長すぎるのもあまりお勧めではない

まず本物件は定期借地権付きの物件となっております。部分とはいえ、定期借地権の物件は基本的に価値は0に向かって進んでいきます。
※将来は住めなくなってしまうので

本物件も定期借地は一部かもしれませんが、当該部分も含めての建蔽率・容積率計算の元に設計・建築されていると思われますので、切り離して売却などの検討を考えるということが出来ないかと思われます。
※物件概要の下記の箇所より、判断しました。
※借地期間には、建物建設期間を含む。期間満了時に更地に返還することが条件です。建物買取請求、契約更新および築造等による期間延長はできません。
※違法建築になってしまいますので、恐らく一部分で売却や返還ということはないと思われます。

そのため、あまり長く住み続けるというのは資産性の観点から鑑みるとおススメ出来ません

かと言って、早く転居してしまうと再開発の地価への効果や恩恵を受ける前に手放すことになりローンの残債を割ってしまう可能性があります。

それを踏まえた上で、本物件の入居が始まるのが2023年の3月、そこから5年後の2028年を
売却査定スタートの年と考えます。
まず入居から5年間の間に少なくとも知立駅周辺の「100年に1度のまちづくり」は完了しており、
県内でも知立駅の認知度やニーズは高まっていることが想定されてます。

また、2027〜2028年には静岡県知事が話をまとめてくれれば、
リニアが名古屋〜品川間に開通し、名古屋市(愛知県)への注目度が全国から高まり、ニーズも増えてきますので、自ずと東海圏の地価が全体的に上昇するのが期待できます。

そして、そこに子育て環境が整い、都心の名古屋駅まで電車で20分圏で行ける
名古屋のベッドタウン知立駅として中古物件を販売に出すのがいいのではないかと考えております。

人口増加・大規模修繕

また期限を〜2045年と切ったのは人口問題です。
実際は、この2045年自体も確実ではありませんが、仮にこの時以降も人口が増加を続けてニーズが高まっているなら、決して2045年までとは言いません、ただ本物件は定期借地物件といえど、大規模修繕などは控えているかと思いますので、遅くとも大規模修繕が計画される築30年くらい(2053年)までには売却活動を経て、手放している方が良いのではないかと考えます。
※大規模修繕が近づくと、同時期に売却する方が増えて、値引き合戦が始まる可能性もありますので、できれば2年前の2052年くらいには売り切ってしまいたいですね。

以上の内容より想定としては2028年〜2045年とさせていただきました。
ただ、未来のことは誰にも分かりませんので、市況が良くなくなっていたとか、たまたま、大きい地震があって買い控えている時期だとかがあれば、その時期は避けてください。

※突発的な事象に対して市況は半年くらいもすれば返ってきます。東日本大震災があった際の東京の豊洲や横浜のみなとみらいの地域の実績をご覧いただくとお分かりいただけるかと思います※

エリアの相場観(1戸だけとは言え限界値はある)

また、本エリアは確認したところ概ね3,000万円台がメインのレンジのエリアになるのではないかと思います。
よほどの条件でないと4,000万円台の物件が出ても引き合いが強い地域でない(実際にかなり好条件のエムズシティ知立ザ・タワーも4,000万円台売り出しの住戸はなかなか売れておりません、90㎡の物件などはかなり割安に見えますが…)

そのため、元値が4,000万円台以下で購入されていらっしゃるのは大正解で、いいお買い物だったのではないかと思っております。再開発などのタイミングと組み合わせて、うまく売り抜けられれば、購入時から10%も下がらず売却できるのではないかと予想しております。

長くなりましたが、以上が私の考察です。
少しは参考になりましたでしょうか。

画像やグラフがほぼなく、文字だけでの考察でしたので読みづらい部分も多々あるかと思いますが
上記の内容についてその他追加でご不明点がございましたら、またお気軽にご相談いただけますと幸いです。

総括

みなさまいかがでしたでしょうか。今回はバンベール知立ザ・マークについての解説ではありましたが、私自身初めて一部借地権マンションというものに出会いました。

借地は資産性がどうしても所有権の物件と比較すると劣りがちではありますが、値上がっている物件ももちろんあります。

金山の「アルバックスタワー金山駅前」や「ローレルタワー名古屋栄」などがまさにそうです。

ですので、何が言いたいかといいますと、ちゃんとした物件選びが出来れば所有権でも借地権の物件でも損する可能性は低いということです。ただし、忘れてはいけないのが住宅は「住む」ということがメインです。

資産性に目をやり過ぎて、住み心地を忘れてしまうとそれはもう不動産選びでもなんでもなくなってしまうので、まずは自分が住みたいか、住み心地が良いのか、満足に住めるのか。こういった所に焦点を当てて物件を探してみてください。

スムハジメでは、住まい探しの個別相談を現在受け付けております。

住まいを購入前に不安な点や心配な点がございましたら、一度お気軽にご相談ください。

元デベロッパー出身の担当が全力でお応えいたします!

今回も最後までお読み頂きありがとうございました。

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