【業者用】銀行の選び方

名古屋 マンション ブログ 不動産探しの基本

いつも本ブログをご愛読いただきまして誠にありがとうございます。

今回はいつもと趣向を変えて、現在も現場に限りなく近いところで働いているスムハジメが不動産屋のプロの目線でより良い銀行の選び方をご紹介していきたいと思います。

今回は商品性ではなく、借入のしやすさ(審査の間口)にフォーカスを当ててブログを書いておりますので、プロの方も参考にしていただけたらと思います。

また、内容が間違っている等ございましたらDMや直接お問合せフォームからご指摘いただけますと幸いです。

審査の基準

ローンの審査の基準は銀行により千差万別です。
公務員の方や大手上場企業にお勤めの方は大体下記の審査基準に照らし合わせて計算されます。

借入額=年収×審査金利(0.7〜4%)×返済比率(30〜40%)÷12×借入期間(月数)

が借入額の計算です。※審査金利や返済比率は銀行により異なります。

何故上記のような言い方をしたかというと銀行は、先ほどの借入額計算以外にも様々な要素を鑑みて借入額を計算しますが、基本的に大手上場企業ですと、その辺の条件を飛ばしてでも企業の信用があるので、基本的には上の計算でハマる額なら概ね貸してくれます。

では、さまざまな要素とは他に何があるかですが

  • 年収
  • 自己資金(総資産)
  • 勤務先企業規模
  • 勤続年数
  • 家族構成(キャッシュフロー)
  • その他借入
  • 個人信用情報(コレ大切!)
  • 両親の資産

といった項目があります。これらの要素を総合的に見て借入額を決定します。

承認までの流れ

承認までには下記の流れがあります。実は銀行内だけで審査が行われてるわけではなく、保証会社も審査を行います。今は昔と違い、保証人を立てることがなく保証会社が保証人代わりになるため、保証会社の審査が必要となります。

  1. 審査用紙の記入・提出
  2. 銀行にて会社情報の確認
  3. 保証会社にて個人信用情報の確認
  4. 銀行にて借入額計算
  5. 承認・否決・減額回答

実は3の保証会社で個人信用情報を確認した際に申告している以外の借入があるかどうかも確認されます。※基本的には全ての借入が出ます。(携帯の割賦に至るまで。)※ただし、表に出ない借入もありますので、それは後程テクニック編でご紹介いたします。

個人信用情報とは

信用情報とは、クレジットやローンの契約や申し込みに関する情報のことで、客観的な取引事実を登録した個人の情報です。
そして、この信用情報は、クレジット会社が顧客の「信用」を判断するための参考資料として利用されます。
そのため、信用情報には人種や思想、保健医療、犯罪歴などの項目は、一切含まれません。この個人信用情報に不正や、虚偽の報告、記載不足があるとそれだけで審査回答は基本的に否決となります。

団体信用生命保険とは

団体信用生命保険(以下、団信)とは、住宅ローン返済中に契約者に万が一のことがあったときに、住宅ローン残高がゼロになる保険のことです。

団信は一般的に、死亡などにより住宅ローン契約者が支払いできなくなった場合、生命保険会社が住宅ローン残高に相当する保険金を銀行に支払い、債務の返済に充てる仕組みとなっています。

団信は、住宅ローンを借入れる場合、もしくは借換えをする際にのみ契約可能な保険の一種です。一般的に住宅ローン借入れ後に加入することはできません。

銀行ジャンル別の特徴

あまり細かく書きすぎても分からなくなりますので、ここではシンプルに記載したいと思います。

大きく分けると以下の通りです。

  • メガバンク…金利普通・窓口多い・繰上げ手数料かかる(窓口)
  • 地銀…ネットとメガバンクのちょうど間くらい。東海は比較的団体信用生命保険厚め。
  • ネットバンク…金利安・窓口ほぼない・繰上げ手数料かからない・保証料0円

銀行別審査の特徴

お待たせいたしました。みなさま、一番知りたかったのはココだと思います。紹介していきます。(今回の地銀のベースは東海となります。後日関東の地銀も入れていきます。)
返済比率や審査金利については、プロパーローンと提携ローンでも内容が異なってまいりますので、割愛させていただき特徴のみ記載いたします。

三井住友銀行

住宅ローン2戸持ち(セカンドハウス)希望の方にお勧め。
返済比率内に収まれば、Wローンも可能です。
現居を保有しながら、次の物件を検討したい方にお勧めです。

みずほ銀行

買い替えのローン審査をしますが、一定期間経過後、後追いはしません。
ですので、住替えた後に売却をしたい方などにはこちらの銀行がお勧めです。
※もちろん現居を賃貸などに出してしまってはダメですよ。

また、みずほ銀行はワイド団信も行っております。通常団信で承認が下りにくい方などは比較的間口の広いこちらのワイド団信などをご利用されてみてはいかがでしょうか。

三菱UFJ銀行

入籍条件が付きますが、後追いはしません。
ですので、入籍予定ですが、日取りが間に合わない方や、内縁の妻の方とペアローンを組みたいなどの場合にお勧めです。

住信SBIネット銀行

とにかく、金利が安く、団信も7台疾病が付けられます。
ただしネットバンクはほとんどが、保証料0円を謳っておりますが、保証料以上の額が手数料としてかかって参ります。損益分岐点を計算した際に概ね20年程度と出てましたので、20年以上の借り入れがある方にはお勧めです。
特に永住されるつもりで、繰り上げ返済などはほとんど予定がない方にはいいのではないでしょうか。

名古屋銀行

35歳以下のお客様にはお勧めの銀行です。
通常金利でガン団信が付与されますし、40年ローンを組むことが可能です。
借入額を伸ばしたい、時間がかかっても月々負担を落としたい。
という方にはお勧めです。

百五銀行

上記同様に借入額を伸ばしたい方にお勧めです。
特に今くらいの時期くらいですと、同エリアの三十三銀行の合併が昨年あり、まさに今融資を取られないように一番おなかを空かせている状態の銀行です。
今だと審査金利や返済比率が割とファジーなので、相談次第では借入額を伸ばすということが可能です。
返済比率が収まれば三井住友銀行同様、Wローンも可能です。

大垣共立銀行・岡崎信用金庫

どちらも似た者同士です。わずかに大垣共立銀行が金利条件が良いですが、ローン金額が5,000万円以上になると途端に審査の間口が狭くなります。
どちらも50歳未満ならガン団信が付きますので、5,000万円以下の借り入れなら大垣共立、5,000万円以上の借り入れなら岡崎信用金庫と覚えておいてください。

中京銀行

中京銀行は個人事業主や、会社経営者に比較的強い銀行です。
中京銀行の場合、所定の用紙に記入すると最大で7種類のローン審査がかけられます。
そのため、経費で落としてしまっていて他行で拾ってもらえない方や、個人信用情報に一部心配な点がある方はどこかの審査機関で反映されてないものを拾ってくれますので、そういった方にお勧めです。

東海ろうきん

オートローンの借り入れがある方にお勧めです。おまとめローンという商品があります。
通常オートローン所有者のローン審査の計算は

借入額=(年収×審査金利(0.7〜4%)×返済比率(30〜40%)÷12-オートローン月々支払)×借入期間(月数)

となりますが、こちらは

借入額=年収×審査金利(0.7〜4%)×返済比率(30〜40%)÷12×借入期間(月数)
の計算式に不動産+車の借入総額が収まれば問題がないです。
また支払いは全てが住宅ローンの金利となりますので月々負担も抑えることが可能となり
借入としてはかなり大きい差となります。

例えば、審査金利3%・返済比率35%・年収700万円・借入期間35年・オートローン(300万円・1.5%・5年間・月々負担額51,929円)の方の場合

通常審査では借入額が3,950万円(+オートローン300万円)=4,250万円となりますが、
ろうきんでは借入額が5,300万円とおよそ1,000万円近く伸ばすことができます。

ですので、オートローン持ちで借入額を伸ばしたい方には東海ろうきんがお勧めです。

フラット35

基本的には勤続年数が短い方や、個人事業主の方にお勧めです。
勤続年数は最短で1か月から見てくれます。
また、非団信も選択可能ですので、万が一みずほ銀行等のワイド団信でも団体信用生命保険の方の審査がうまく進まない方にはこちらの方法もお勧めです。
ただし、選択できる金利は全期間固定一択となっております。
※非団信は万が一の時にはそれなりにリスクにも含んでおりますので、念のため銀行の担当者や不動産の担当者にもあらかじめご相談ください。

最後に

いかがでしたか。今回はプロの方にも少しタメになる情報を提供できたのではないかと感じております。
今回は審査に特化した、如何にしてローンを通しやすくするかに視点を当てたご紹介でした。
ただ、ここで書いたのはあくまでも私が直接担当して頂いていた銀行の担当者ベースです。

商品特性は変わりませんが、銀行の担当者の力量によっても多少審査の結果に差が出てまいります。
※もちろん、不動産の担当者によっても成果に差が出ます。

ですので、購入者の皆様にはいい不動産の担当者に巡り合っていただくこと、不動産の担当者の方には銀行の担当者の方と良好な関係を築き上げて頂けたらと思っています。

以上です。今回も最後までご愛読いただきまして、誠にありがとうございました。

また、スムハジメでは、みなさまの不動産選びの個別相談を行っております。
「購入前に心配を払拭したい」とか、「検討しているマンションは本当にいいお買い物?」など
プロの観点から主観アリでズバリご相談にお答えします。
上記の相談フォームよりお気軽にご相談ください。

みなさまのご相談心よりお待ち申し上げております。

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